日本存続のための課題について 
       (解説)不動産コンサルテングマスター 
           河 合 恭 伸

● まえがき

東京一極集中体制は徳川時代から連綿として続く 江戸、東京を政治の中心とする体制の存続にあり ます。徳川時代はまだ、地方の各藩に地方政治が 任せられていましたが、現在は総て東京霞ヶ関で 取り決められ、各都道府県はその霞ヶ関の指示に 従って行政を行っているだけ、中央政府の意向に 反すれば、地方交付金が削減されます。

● 東京一極集中の課題

効率から言えばいまの東京一極集中政治は優れて いますが、全国一律の政策になる分青森、岩手と 沖縄、鹿児島が同じ基準で行政をしなければなり ません。

社会主義国の計画経済がき詰まった原因はそこに あります。その指令が霞ヶ関から発せられるとな れば、大企業としてはいち早く情報を獲得するた めには東京に事務所を置いて、しかるべき筋から 情報を獲得する必要に迫られます。

かくして霞ヶ関が持つ決定権が権力源泉である以 上、人々はその決定権を持つ官庁の周りに集まり ます。人の集まるところによりよい情報が得られ るのではと人がさらに集まり、人の集まるところ では事業が成功しやすいのでまた人が集まるとい う連鎖反応がおきて、明治維新以来でも150年 以上経過して今日に至っています。

その結果、東京都には3千万人、日本全体の25 %の人口が集まり、日々の通勤、住宅の確保にも 多くの犠牲を強い、万一災害が起きたときの被害 は計り知れない巨大なものになると予想されてい ます。

● 課題への対策

東京一極集中が起こるのは権力の集中にあります が、他国でクーデターが起きて成立した軍事政権 が自らその政権の座を降りることが殆ど無いのと 同じで、日本でも霞ヶ関から決定権を奪うことは 諸般の事情から極めて難しいことが理解できます。

そこで、副都心を早急に決定して非常時における 指令系統の混乱に備え、道路や港湾の整備を進め てバイパス道路を建設し、災害時の道路寸断に備 えて災害復興に備える。地方自治体にコンビナー トなどの産業基盤育成を支援して地方経済の活性 化を図ると同時に巨大災害の被害を分散化し、主 要な空港、港湾のハブ化を勧めることを早急に取 り組んで欲しいものです。

現在、財務省はPB条項で財政再建りため赤字国 債の削減を優先し、社会資本の整備を後回しにし ています。そのため建設国債の発行を抑制し、現 在ある道路、橋梁、トンネルの維持補修にも多く の課題を積み残している。

日銀の異次元金融緩和、財務省の進めるPB条項 政策の破綻は、過去の政治を振り返れば明かにな っています。にも拘わらず近く消費税増税を強引 に推し進めて、さらに日本経済を破滅へと突き進 まそうとしています。

こうした経済政策を続けてきた結果、人口減とい う基礎体力の減少という道を突き進んでいます。 少子高齢化の社会に民間が設備投資は行いません。 それを打破する為には政府が公共投資を進めて需 要を喚起することが正しいことは米国のニューデ ール政策で立証され、ケインズも推奨していると ころです。

● まとめ

いまの日本はロシア、中共、北朝鮮などの諸国か ら様々な圧力を受けています。専守防衛の国是の 中で、経済力の衰退は致命的な問題です。いまの 日本を取り巻く諸情勢から脱却できる道は経済力 の充実以外にありません。

課題も解決策も判っているのに、いたずらに自分 達の過ちを隠蔽するのに汲汲としている官僚体質 こそ打破すべき課題です。その解決は国会と首相 の肩に掛かっています。さらに野党の低迷ぶりは 暗澹たるものです。


 


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