- 建築部材についての基礎知識 1 -



壁 
最近の壁は石膏ボードの下地にクロスを貼る「乾式工法」が殆どです。昔のように下地に竹を組んで土を塗り、仕上げの壁土を塗る「湿式工法」は稀になりました。それでも和室には本来の壁土をということで、下地は石膏ボードであっても土壁仕上げにされることがあります。
こうした湿式工法に使われる塗り壁の材料として、昔からある聚楽土などの天然素材を使った「土壁塗」消石灰を主原料にする「漆喰壁」、化石土の「珪藻土」、石膏や石灰を主原料にして水で練った「プラスター塗」、繊維質の素材に糊材料なじませたもの水で練った「繊維塗壁(綿壁)」、その他、モルタルを使う「モルタル塗」等があります。
その中で「珪藻土」が注目を集めいます。これは植物の藻が化石になって出来た土で無尽蔵にあり、漆喰や土壁よりも調湿、吸湿に優れて結露防止の効果もある他、撥水性や防火性にも優れている。また化学物質の吸着力は驚異的で、タバコの悪臭のもとになる微量物質や二酸化炭素も吸着するということでカビ発生予防、シックハウス対策に有効であるということです。珪藻土は色も選べ、パウダー状にして土壁のよう厚さ3伉度に塗ったり、タイルに加工して利用し、様々な仕上げ効果を楽しむことが出来るようになってきました。
また昔からある「漆喰」や「プラスター」も白色が素材の色ですが、これに色素を混ぜて柔らかでしっとりした質感を楽しむ試みがなされてきました。一方、「繊維壁」は耐久性に劣るところがあり、最近では余り利用されなくなりました。
雨 戸
雨戸は知らぬ間に、著しく進歩を遂げています。戸板で造られていた雨戸は、建物の洋風化とともに駆逐され、木製の雨戸に代わって、いまでは素材の殆どがアルミや塩ビ鋼板です。中には、断熱、遮音に配慮したものも造られています。雨戸は、建物やガラス窓を保護する役目がありますので、台風や雨風の多いわが国では必需品です。従って、取付場所はガラス戸の外が基本ですが、ものにより内側に取り付けられているものもあります。

何れにしても、閉めると中に光が入らないことで嫌われ、ガラス窓のままにしておられるところも少なくありません。しかし、いまではブラインドのようなルーバー付のものが多数出回り、防虫ネットも付いたものもあります。こうした機能が付いたことで、雨戸を閉めていても通風や採光も可能となり、外からの視線を遮りながら、中からは外がよく見える機能が働いて、プライバシーを守ることができます。従って、マンションの玄関に防虫ネット付、スラット付のものが利用されています。

形としては、従来の引き戸式の他、上下左右のシャッター式、折りたたみ式、手動・電動のものがあり、好みに従って用いられています。外国の映画によくでてくる観音開きも利用されています。従って、状況により戸袋が必要でなくなり、開放感の溢れる建物も造れるようになりって、建物の外観も大きく変化してきました。

雨 樋
雨樋は、四季を通じて太陽光、熱、風雨、積雪などに曝される過酷な環境におかれ、加えて枯れ葉や鳥の巣作りによる被害が予想されます。

そこで、老朽化による、腐食、衝撃による割れ、タワミ、ソリ、ヒズミの起こらない耐久性に優れた素材が求められます。材料に最近では硬質塩化ビニール、亜鉛処理スチール芯、アルミの素材を幾層にも加工した製品が出回っています。

また雨樋は、建物の外観スタイルを決める重要な役割を果たしています。雨樋と屋根と軒天の延長線上に納まり、その存在感を感じさせない一体感を演出するものが求められます。そこで断面形状として従来からある丸型の他、角樋などでも様々な形状の製品が作られています。

こうした雨樋を樋受け金具で取付、エルボや集水器、飾り部材を取付けて雨水を集め排水します。最近は、省エネの観点から雨水を直接下水に放流するのでなく、貯水器や池に誘導して活用される傾向が強まっています。

雨樋は過酷な環境におかれているだけに、定期的に樋の変形やハズレを点検し、落ち葉や鳥の巣の除去をなど清掃を行う必要あります。これを疎かにしていると建物の損傷に繋がる恐れがあります。

異形鉄筋
鉄筋コンクリートの建物は言うに及ばず、木造住宅でも基礎などに使うコンクリートの補強材料として鉄筋が用いられています。
「異形鉄筋」は従来、丸鋼材をそのまま使っていましたが、コンクリートとの密着性を高めるため、鋼材の表面に、様々な工夫が凝らされた模様の凹凸が作られる様になりました。中には横の縞でなく、斜めに作ることでコンクリートの流動性を高め、断面の最小部をなくし、引張強度、耐震性,曲げ強度を高める工夫がされているのもあります。また、鋼材の振動を防ぐために、わざと模様の付けてないコブの部分を作る等、工夫がなされています。
使用する場所により、当然太さが異なってきます。
また、基礎などに使った場合、先端をわざと上に出しておくため、作業員が引っかけ労災を招くこともあります。そこで災害防止のために、鋼材の先端にキャップを被せて、作業の安全に配慮されたりします。このキャップにさらに反射機能を持たして、より安全に配慮したものもあります。
こうしたプラスティクの補助材料として、他に基礎の型枠に使う鋼材の先端に捨てセパレーターを使い、型枠の固定化と、解体作業を容易にするものがあります。
井 戸
昔、川を堰き止めて生活水として利用されたことから「堰戸」と書かれていました。水がなければ生きられないので、近くに川のないところでは湧水のある場所か井戸を掘り、その周りに住みつきました。
井戸水というと清浄というイメージがありますが、日本のように地下水流の早さが数年から数十年の場合は比較的清浄ですが、米国カリフォルニヤのように数万年前の化石水の場合、色々な不純物が溶け込んでいる場合があります。パキスタンのようにヒ素含有率が高くても、飲用水として利用さぜるを得ない地域もあります。
現代生活で汚染される可能性の高い硫酸イオンは酸素授受を阻害するので特に幼児には害があります。その他、有機溶剤や病原菌により汚染されている場合がありますので、定期的な水質検査が必要です。しかし、飲用目的の井戸の受検率は6%(平成16年度)と低いのが現状です。

それでも大規模災害のとき井戸水は役に立ちます。「泉」は地下水流の露頭したものです。地下の不透水層の上部にある水を「不圧地下水」といい、更にその下の不透水層との間にある水を「被圧地下水」といいます。掘削技術の未発達の頃は素堀りで不圧地下水を得ていましたが、掘削技術が進むに従い被圧地下水が汲取れるようになりました。今の井戸掘りはポーリングした穴にスリットの入った井戸管を挿入。管の周りに砂利を入れて井戸の目詰まりを防ぎ、電動ポンプで水を汲上げます。地下水は深くなるほど水温が高くなりますので、採取のとき25℃以上で指定される特定物質の一つが含まれていれば全て温泉なので、千mも掘れば殆ど温泉と言うことになります。

簡単に掘れると言うことで井戸による汲上げが進めば、地盤沈下も進みますので、最近、病院など大量に水を使うところでは、有害物質や細菌の全てが除去出来る逆浸透膜を利用した「逆浸透脱イオン浄水」が利用されています。
ALCパネル
ALCパネルの正式日本名は「高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート」です。主原料はセメント、珪石、生石灰で、特殊防錆処理した鉄筋マットを補強材として型枠に入れ、主原料の混合液を流し込み、半硬化した時に所定のサイズに切断。今度はオートクレープと呼ばれる高温高圧の蒸気養生釜で完全に硬化させて製品化されます。

50舒焚爾里發里鯒型パネル、75舒幣紊里發里鮓型パネルと区分し、これらの表面にデザインを施したものを意匠パネルの呼んで用途、規模、建物の構造に応じて使い分けられています。

全体積の80%が微細な連続気泡で構成されていますので、吸音性、遮音性、耐久性、耐候性に優れています。材料が無機質系材料なので不燃性にも優れ、普通コンクリートの10倍の断熱性能を有し、有毒ガスを発生させることもありません。また、リサイクルも可能な建築資材として、極めて優れた性能を持っています。

断熱工法として、内断熱の場合は駆体が室外温度に同調するので、駆体が鉄骨の場合など特に結露、カビが発生しやすい。また、断熱材を隙間無く充填することが難しい部分、グラスウールなどの断熱材が吸水劣化が起こりやすい。

その点、外断熱の場合、駆体が室内温度に同調しますので、駆体が例え鉄骨であっても結露、カビが発生しません。ALCパネルは外断熱材としたとき、燃焼時に有毒ガスも発生せず、断熱性能も極めて高いので、有効な外断熱材です。

 

 

 

 

 

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