- 建築部材についての基礎知識 3 -



型 枠
最近、ビルに限らず住宅についてもコンクリートの利用が拡がっています。複雑な姿を自由にコンクリートで形成するには、型枠を建築の基本設計に基づいて作る必要があります。その型枠のでき次第で、完成後の姿がが大きく違ってきます。

最近は、CAD躯体図データを最大限利用し、型枠作成のための設計図にあたる加工帳が、パソコンで作られているようになり、精巧な加工も可能になってきているようです。
従来コンクリート型枠といえば、熱帯材木質合板の型枠が殆どで、年間1億纏藩僂気譴討い泙靴拭しかし、地球環境保全の意識の高まりや、より効率的な作業を行うため、木製からアルミ製、合成樹脂製に移ってきています。

ポリプロピレン樹脂によるプラスチック型枠の場合、4−50回の使用に耐え、切断や損傷したものは原料として再利用が可能です。加えて、作業性、耐久性、環境性、経済性に優れ、合板製に比べ3割も軽量なので、作業員の高齢化にも対応できるとともに、打設面は塗装型枠並の仕上がりが得られます。

実際の作業は、型枠を加工帳に基づいて作り、できあがった型枠に剥離剤を塗布し、セパレーターを使って間隔を取ったり、継ぎ目用止水板、バタ材、パイプサポートなどを使って位置ずれを防ぐなどしたところに、コンクリートなどを流し込みます。状況により、デザイン模様の付いた化粧型枠や外断熱材を使います。また、はめ殺し用の型枠を使用することもあります。

換気扇
「換気扇」とは、室内と室外の空気を入れ換えに用いられる電気製品です。換気の目的には、汚れた空気や臭い、熱気、湿気を取り除く必要のある場合など、この機能は至る所に用いられています。
住宅、工場などの建物から、掃除機、パソコン、空調機、高圧洗浄機などの機械部品として用いられるなど多岐に渡ります。また、住宅用といっても居間のようなところから、台所やトイレなど、その使用目的に応じて、必要とされる機種が異なってきます。

一般的に連想される建物に取り付けられた換気扇も、モーターと羽根の部品以外にも、外気を遮断するシャッターやフードの他、台所の油分の汚を防ぐフイルター等が部品として必要になってきます。

換気は排気と給気の組み合わせが適切でなければ、必要な機能は果たせません。換気扇を回しても澱んだ場所があれば、必要な機能が果たせているとは言えません。また、特定場所の温度が保てないようでは、適切な換気扇といえません。従って、用途に応じた機種の選定が必要になります。排気用、給気用、給排両用、熱交換型などを適切に使い分ける必要があります。一番典型的な住宅の居間の換気では、室内に新鮮な空気を取り入れながら、室温を保ちながら空気を入れ替える熱交換型が、台所には油分をとるフイルター付の排気専用。浴室には湿気に配慮した排気専用を用います。大きな部屋や外部との折衝が難しときはダクトを併用する他、適切な大きさのものを選ぶ必要があります。

夏の留守宅は、換気扇を回しておくだげて帰宅時、熱がこもらず助かります。ガラス窓が曇っている家は換気が不適切であることを示しています。今一度、周囲を見回して下さい。

基礎(建物基礎)
建物基礎は建物自体の荷重や人や家財、積雪などから生じる「鉛直荷重」や、台風・地震などの時にかかる「水平荷重」が支えられるだけの基礎が必要です。これらは鉄筋コンクリートで作られますが、これらの荷重を支える基礎は次のように区分されています。
「独立基礎」は小規模な建物で地盤の状況が良好なときに利用される方法で、個々の柱を支えますが、その基礎が独立している状態のもの。

「布基礎」は小、中規模の建物に使用され、独立基礎が連なって基礎梁を支える状態のもの。基礎の底辺部にフーチングと称する面状の突起があり、基礎の断面が逆T字型になっているもの。
「べた基礎」は布基礎で出来る囲みの部分を一枚板にし、板の面で建物の荷重を支える基礎です。平成12年度の国土交通省告示で建物の安全性から、階数に拘わらず全て採用が義務付けされた方式です。地耐力が30kN/岼焚爾了は地盤補強を行うよう指導されています。

これら何れの基礎を採用するにしても、良好な地盤があってこそ有効です。その地盤を補強するのに支持杭が使われます。地中の堅固な層に達するまでを打つ「支持杭」と、土が杭に与え摩擦力を利用する「摩擦杭」の場合があります。
また、杭を現場でつくる場合と工場などでの既成の杭を打ち込む場合があります。昔はハンマーで打ち込んでいたこともありましたが、騒音や震動の問題から、今では殆ど掘削して埋め込む方法になっています。

杭に使用する材質からコンコリート杭、鋼管杭、木杭に分かれます。岩盤は別にして「ローム層」と言われる数万年前の火山灰の堆積したものは意外と地耐力があります。「砂質土」は水分を含み平常時でも不等沈下が、地震の時に液状現象が起こりやすいと言われています。「粘土土」の場合は時間を掛けて圧密沈下という不等沈下が起こりやすいとされています。
吸音材料
一時、一般家庭の天井に「吸音テツクス」が貼られたことがありました。吸音性はそれなりにありましが、使用目的は騒音対策ではなく、殆どはデザインや建築材料として取扱が簡単なことから多く用いられました。

吸音テックスはパルプを板状に圧縮して形成して作られる関係から、吸湿すると膨張し、汚れが目立つことから廃れ、いまでは殆ど使用されなくなりました。
最近は、家庭で存分にオーデイオを楽しんだり、ピアノその他の楽器を楽しむため、防音工事を希望されることが増えてきました。この場合、単に音を外部に遮断するだけでなく、発生する音質を楽しむことも大きな目的になってきますので、吸音材料の選択には専門的な知識が必要となってきます。

騒音制御、遮音性能と残響音を共に生かす工夫が求められます。オーデオ機器の音の大半は、部屋の反射によって作り出された音であると言われています。
従って、高価なオーデオ機器の良否もさることながら、部屋の残響音をどのように作り出すか、スピーカーの位置決めも大きな要素になってきます。

使用される吸音材料は、フエルト、パンヤ、麻綿からグラスウールまでいろいろあります。穴あき板材は形状が、吸音機構に結びついていますので多く用いられます。反射パネルを適切に使うことで、豊かな臨場感と音楽を楽しむことができます。

天井と床との間に発生するフラッターエコ等の音の濁りを取るため、天井にスカラホール(吸音体)を取り付けたり、カーペットを敷いたりされているようです。

給水装置
一般住宅には給水が必要です。道路の本管から止水栓、メーター等を総称して「給水装置」といい、これらの設置費用は利用者負担となっていますが、メーター迄は水道局の管理財産となり、修理を負担しています。メーターから主な使用箇所として台所、洗面、トイレ、浴室や庭の散水栓等に配管されます。その場合、配管設備の寿命が15−20年と短いことから、今後のメンテナンスに配慮して、ヘッダーという分岐器具を使って配管する方法が、最近とられています。水道管は主に内径が13亟稗横悪亟匹多く用いられます。

使用箇所によっては、止水時にウオーターハンマー現象が生じて音が生じます。その場合、消音テープを巻き、管を包むさや管により被覆した管を用いますが、厨房や洗面所では13亟匹鮖藩僂靴進がよいようです。管の継ぎ手からの漏水には、シール材を塗布して防止します。

配管に用いる材質は塩ビ管が一般的ですが、寒冷地ではポリエチレン管を用い、配管の困難なところには水道用鉛管を用いることかあります。マンションや高層住宅に設置される受水槽は、年1回以上の検査など、適正な管理が義務付けられています。また、漏水があれば速やかに水道課に届けて、ムダを防止に努める必要があります。
給湯器
快適な住環境に給湯は欠かせません。発展途上国では憧れの生活でしょうが、わが国では欠かせない住宅設備です。利用する場所として台所、洗面、浴室の三点給湯は一般的ですが、最近は給湯方式による床暖房が必須の設備になりつつあります。給湯機能を使用する場合、使用する場所で操作する「先止め式」や、浴室内で追い炊きできるものが人気です。

給湯のための熱源として電気、都市ガス、石油が定番ですが、古くから自然エネルギーを利用した太陽温水器があります。その他、新しい技術を利用した器機も開発されてきています。電気を熱源とするものに、オール電化として深夜電力の利用による貯湯式の給湯設備がありますが、水圧や湯量に制限があり、貯湯タンクの設置場所を必要とする難があります。また、エコキュートと称されるCO2を利用したヒートポンプ方式は、熱効率が高いものの、設備費が高く、お湯が飲用に適さないので、補助金を出す自治体もありますが家庭に普及しにくい。

ガス給湯器の場合、給湯、追焚き、温水暖房機能付のものがある他、太陽熱温水器と接続できるものもあります。また、バーナーに熱交換機を付けて熱効率95%を実現させたものも出回ってきました。
石油を熱源とするものは、貯湯タンクの設置場所や温度設定が不十分であることの他、石油価格の高騰から人気が薄れています。太陽熱温水器は太陽光発電より、単位面積当たり4−5倍の熱エネルギーが得られますが、屋根に加重が懸かることで耐震上に問題があることや、寒冷地向きでないこと、給湯温度にムラがあり、メンテに手間が懸かるなどのことから、最近はあまり人気はありません。
と言うことで、結局、熱源として電気、ガスの利用が多く、従って、機種も機能も価格面でもリーズナブルなものが多く発売されています。
釘は様々な場所に使用される、ごく一般的な建築資材です。しかし、一見同じように見える釘も、その大きさや長短、形状も様々なものがあります。その使用場所に応じた「釘」が用意されていますので、その目的に応じたものを使用しなければ、本来の役目を十分に果たせないことになります。

例えば、耐震性を高めるために、最近よく使用される柱と梁、土台とを接合する金具に使用する釘には「ZN90」を使用することになっています。よく似た丸釘の「N90」を使用したとします。「ZN90」の引き抜き耐力は91kgfに対し、「N90」であれば、84kgfです。
これを「N65」にすれば50kgfしかありません。これを少し細い梱包用の「FN65」であればさらに引き抜き耐力は衰えます。見たところは殆ど同じでも、これでは本来の耐震効果を果たすことができません。

ツーバイホー(2×4)枠組壁を作るため「CN釘」を、木材と木材や石膏ボードなどを止めるためには「N釘」が一般的に使用されます。
これら釘の規格はJISで決められています。

先の「ZN90」は、材質は溶融亜鉛メッキ鉄釘で、長さ90弌◆N90」は亜鉛メッキ90佚であることを示しています。「ZN90」であれば、釘も太く、多少のきずがついても、水分が付くとメッキが溶けて鋼材を守る「犠牲陽極作用」が働く性質があります。
軽量鉄骨
軽量鉄骨とは、厚さ1.6个ら6舒焚爾旅欹爐鬚いぁ熱間圧延される場合もありますが、殆どは冷間圧延により鋼板をC型、L型、Z型等に製造加工されます。
鋼材は一般に引っ張り強度は強いのですが、圧縮、曲げに弱いので、降伏点を超えた一定の加重を加え、断面形状に工夫して強度を増すようにに加工されています。
鋼材は熱に強いように見えて実はタバコの火より低い550度以上の熱で急激に強度を失いますので、石膏ボードで覆うなどの対策が必要です。また、軽量鉄骨には赤錆がつきもので、錆の進行を止めるためにメッキ加工や防錆塗装等により皮膜することが重要になります。
また、熱伝導率が高く、外壁からの骨組みに伝わった熱で鉄骨に結露しますので、防錆対策が必要です。
防温対策としてグラスウールなどによる内断熱工法は余り有効な方法ではありません。
軽量鉄骨は色々と欠点もありますが、木材に比べて強度が高くRCより軽量であること。材料が均質で工場生産され、加工精度も高く、長い材料を得ることが可能で、工期も短くて、現場組立作業のみとなり施工が容易なので、様々な現場で利用されています。1.6伉の薄い鋼材は主に天井や壁の下地用に、6伉度のものは柱や梁のような構造材として使用されています。
現場シート
建設現場では様々な用途にシートが用いられています。名称は使用される場所により様々に言われていますが、一般的に一番目に触れるのが「ブルーシート」でしょう。コンクリート打設時の養生や、簡単な目隠し、資材を雨露から守るためや、雨漏りの一時的なしのぎなど、重宝されています。

その他、建築の解体作業現場から発生する騒音防止用の「防炎・防音シート」、汚い工事現場を目隠しと併せて現場作業員を保護するためのシート、「足場シート」。現場からでる廃材などの処分のため、「ゴミシート袋」などがあります。
工場や倉庫などで荷物などを一時的に保管する場所などで大判の「養生シート」が用いられています。

また、建設現場は絶好のPRになるので、施工業者がシートに社名を印刷して掲げたり、作業の安全管理を標語にした「看板シート」が掲げられています。最近の印刷技術は進み、こうしたことも簡単に、カラフルなデザインのものが作られています。

これらに用いられる素材は主にビニール素材が主で、用途に応じて繊維質のものが補強材として用いられたり、メッシュに加工され、耐水性、引張強度、破断強度にも配慮したものになっています。大きさも一般的には畳2畳程度のものが一般的ですが、用途に合わせ特別に広いものも作られています。

硬質塩ビ管
硬質塩ビ管は硬質塩化ビニールで作られた管のこと。
塩ビは塩化ビニール樹脂の略称で、ポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスティクの仲間です。その素材は塩と石油から作られています。

塩ビ管は熱可塑性樹脂で加熱すると軟化する性質のある樹脂でできています。耐久性、耐衝撃性、耐凍害性、耐塩害性、耐薬品性、防雨性などに優れるとともに、切断も簡単なのでメンテナンス性もあり、利用範囲は広く、その80%以上が耐久消費財向けに利用されています。利用方法としてよく知られているところでは、水道管や配水管、屋外電気被覆材とし使用されています。

窓枠といえば木製かアルミ製が多いが、最近は塩ビの断熱性が高いことから、塩ビ製サッシが多く用いられるようになっています。

しかし、塩ビは、鉛・カドミュウム等の重金属の他、弾力性を持たすためにフタル酸エステル類の可塑剤が多量に使用されています。これがホルモン攪乱物質として、特に幼児が成長期に摂取すると、生殖系への損傷などの影響があるのではないかと言われています。建築部材での使用はあまり問題がないものの、玩具などの使用は避けたいものです。

 

 

 

 

 

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