- 建築部材についての基礎知識 -



針 金
針金は鉄、鋼、銅、アルミ、ステンレスなどの金属を糸のように細長く加工して伸ばしたもの、太さは番号が小さい物ほど太い。針金は線材として、あらゆる場所に使用されています。建築現場などで結束などに使われる一次製品として使用の場合もあれば、線材から釘、ボルトに加工される二次製品場合もあり、さらにワイヤーロープ、金網、ボルトなどの三次製品として利用される場合があります。また、使用場所に応じて線材を焼鈍したり、メッキしたり、ビニール被膜を施したりしたものもあります。
こうした針金は古墳時代から使われていました。その当時の製法は軟鉄の一部を加熱し、色々な径の穴の鉄板に線材を通して巻き取る方式が採られていました。今は酸で錆落としした後、冷間引抜加工により加工されています。
わが国の産地は大阪が全国一ですが、近年台湾、中国などで作られる三次製品は規模も大きく、低価格なのでこれら輸入品と競合し、汎用品は輸入物、特殊仕様製品や緊急品は国産という棲み分けになっています。
線材のユーザーは建築以外に園芸、趣味、日曜雑貨、エレクトロニックス、エァーバックなど、幅広く利用されています。芸術的な製品としては2百年の歴史をもつ秋田の銀線細工や京都の手編み金網細工などが有名です。
PCパイプ
地盤支柱用や浄水管や下水配管などに「PCパイプ(プレストレス・コンクリート管)」が用いられてます。我が国で用いられるものは、殆ど外側に鋼管を使用しないノンシリンダータイプのものです。日本工業用水協会規格や水道協会規格、PC管協会規格等の規格が設けられています。

製造に当たっては、予め乾燥収縮を見込んで設計されるので用途に応じた製品が作られます。管体の強度についての信頼性は高く、使用する素材は、高圧縮強度コンクリートと高引張強度PC鋼材を用いて作られています。従って、外圧等の作用により変形しない剛性管で、経年劣化による腐食もなく、通水性能も高い。

問題は管の継手のシール材や施工にありますが、これも止水ゴムやステンレス製の拡張バンドが開発されていますので、水密性と可撓性が高く、信頼性が保たれています。
構造の主体はコンクリートであり、鋼材の使用量が少ないので経済的であり、施工が容易で接合も簡単なので施工性にも優れていますので、多くの現場で利用されています。

フェンス
欧米諸国では、建物を社会との接点とするため、敷地全体を囲うことを考えないのに対し、日本では敷地全体が社会との接点と考えるので、塀の文化が続いてきました。しかし、最近では、欧米文化の流入に伴い、オープンガーデンと称する庭造りが流行してきています。

フェンスはプライベート空間を確保する意味で有効な構造物であることには違いがなく、いろいろな素材や形状のものが用いられます。使用する場所に応じて、昔は竹や間伐材を利用したものから、木材、金属、コンクリートブロック等が用いられてきました。

最近は木材の耐久性を増すため、廃油のエンジンオイルから作られたペースオイルを高圧浸透させたもの、窒素高熱処理を施したもの、端材を粉砕して合成樹脂で成型した素材などが開発され、外観的には木材でも耐久性、耐水性、保温性、防音性、防腐性、防虫性等に格段に優れた素材が開発され、用途が広がっています。

セキュリテイのためには1.8m以上が必要ですが、デザイン的には低いものが望まれます。金属製でもスチール製よりアルミ製の方が耐久性に優れています。また、積雪の多いところは支柱などの太さにも配慮が必要になってきます。

日本庭園では竹や木材などが似合うますが、金網製では艶消しです。用途や場所に応じた素材の使用が必要であることは論を待ちません。

襖(ふすま)
最近の建売住宅から、和室が消え襖も消えつつあります。しかし、平安時代の禁裏から使用された、長い歴史のある建具には、それなりの使用価値があります。いま住まいが洋風化し一時消えているだけのことです。

襖は日本独特の建具です。語源は御所にある寝所の間仕切りとして使用された、「衾所」(ふすまどころ)からでたものです。安土桃山時代、襖に狩野永徳などの絵師に、金碧障壁画を描かせ、権力を誇示する道具に使われたこともあります。

襖は基本的に引違い戸として、洋風ドァのように場所を取らず、動く部屋の間仕切りが可能な建具です。調湿機能、ホルムアルデヒドやアンモニアなどの吸着効果にも優れています。和室には襖が欠かせませんが、襖の製造は組子といわれる木枠の上に、下張りから上張りまで何層にも張り重ね、太鼓張りに仕上げて、枠を付けて完成します。最後の上張りには、卵の肌のような手漉きの紙「本鳥の子」が最上級ですが、今は機械で「鳥の子」や、その他の紙が作られ利用されています。中には「葛布」や「芭蕉布」「絹しけ」など織物を使ったふすま紙もあります。襖の普及により刺激を受け、和紙の生産が大きく発展してきました。

従来からある「組子襖」の他に、最近は下張りを省略した「チップボール襖」「単板襖」「ベニヤ襖」「段ボウル襖」「発泡プラスティク襖」など、大量生産向きの安価な襖が多数作られるようになってきています。
フローリング
木材を使った床材には、木材を長尺に用いたり(フローリング・ホード)ブロック状に加工したり(フローリング・ブロック)木レンガ等の小片を組み合わ(モザイク・パーケット)せた「単層フローリング」と、合板や集成材を用いた「複合フローリング」(一種から三種まであり)に区分されます。
これらの他にコルクをウレタンアクリル樹脂で固めたものや、木材の中に樹脂液を注入し硬化させた樹脂化粧板(WPC)と言われるものもあります。
木材には保温性、調湿機能の他、程よい弾力性があり滑りにくく衛生的であるとして一般に好まれます。
しかし、素材は木材であっても防虫加工を施したり、接着剤を用いることもあるので、ホルムアルデヒド放散量や防虫加工の有無についても注意を払う必要があります。
マンションの床にフローリングを貼る場合、防音フローリングを使用するよう義務づけられている場合が殆どです。性能はL-40からL-60(数字の小さい方が高性能)までありますが、L-45が一つの目安でカーペットと同一レベルです。最近は更にクッション材を裏打ちした防音フローリングが出回っています。
使用する木材の種類によっては表面強度が大きく異なりますので、使用上注意を払う必要があります。
特に合板フローリングの場合、重い家具を移動するときにこすれて、表面材の化粧板部分が剥がれてしまうことがあります。そうした事を予防し、美しく使うためにもワックスを掛けるなど手入れは必要です。
防水用資材(1)
建物には、様々な所に防水用資材が使われています。
大きく分けてベランダや陸屋根のように激しい天候の変化に耐えうるもの。そしてマンションの階段や廊下などのように耐摩耗性能の要求されるもの。外壁の下地、屋根の下地のように浸透水の防止を主な目的に施工されるもの等があります。その他、モルタルやコンクリートに防水剤を混和する防水もあります。最近は土間にビニールの防水シートを張り、地下からの湿気を防ぐ事が行われています。
これら材料に要求される基本的な性能としては、耐熱性、耐水性、耐久性、寸法安定性、寸法安定性、柔軟性、下地追従性と共に、ジョンイント部分の水密性や、施工性、経済性なども要求されますが、使う場所により要求される性能が当然異なってきます。
こうした要求に沿うため様々な防水材が開発されてきました。その他、防水シートと断熱材を併用することにより、屋根での結露防止や下地への熱伝導率を下げることにより、室内への断熱効果とともに、防水層の保護を図る動きも見られます。
何れにしても工法によって違いがありますが、耐用年数は押さえアスファルト工法で17年、防水シート工法で13年、ウレタン塗膜防水工法で10年程度と言われています。時期が来れば早い目の点検補修が必要です。
防水用資材(2)
主にベランダや陸屋根などには、従来からの工法として今も使われている「アスファルト防水工法」が大半を占めていました。アスファルトを250C゚の熱で溶かし、通常7−8回塗り重ねて防水層をつくる方法で、熱工法といわれるものです。これには施工時間や熟練とともに重量や人材の問題かありました。
そこでアスアルトにゴムや樹脂を混和させた「改良アスファルト防水工法」が開発され、熱工法の他、常温工法、吹付け工法、途膜工法などいろいろな工法が開発されました。
その後1−2亳の黒いゴムシートを接着剤で貼付ける「ゴムシート防水工法」が開発されましたが、さらに、その素材に塩ビを使った「塩ビシート防水工法」が開発されました。塩化ビニルシート系防水シートをニトリルゴム系接着剤で貼付けたり、金具で固定する工法が開発されました。そして、防水シート自体に粘着材が塗布してある「粘着防水シート」が開発され、工事が飛躍的に容易になり、普及してきました。塩ビ防水シート等は耐摩耗性に優れていることもあり、マンションの外廊下や階段など広く使われてきました。
よく防水シートが膨れていることがよくありますが、溶剤の気化やコンクリートの養生時間が短いため、水分が多く存在していたりする場合や、施工時の天候に左右されている場合、コンクリートの骨材に吸水性の大きい人口軽量骨材やパーライトを使用している場合が考えられます。又、防水シートの重ね合わせが、素材に合わせて40个ら100个箸襪戮ものが充分取られず、接着が不十分なことが原因の場合も考えられます。
防水用資材(3)
防水シートの種類によらず、二液反応硬化型の塗料を繰替えし塗布積層する「ウレタン塗膜防水工法」も開発されました。補強布としてガラス繊維等を入れ、鏝で塗ったり、吹きつけしたりして施工されます。これも耐摩耗性に優れ、施工が容易なこともあって利用が進んでいます。ベランダなどによく使われる工法です。防水シート工法等を採用したあと、防水層を保護するためにコンクリートやアスファルト、砂利を敷き詰めることもありますが、一般住宅の場合は、軽舗装材として塗装防水工法を仕上材として併用されることがなされます。
一方、建物の外壁や屋根の下地に張る防水シートは、外壁材や屋根瓦のひび割れにより、第一次防水ができなかつた場合、浸透水が構造体にまで入らないようにする大切な役割があります。この場合は、直接雨水に接しませんが、浸透水を防ぐと共に、内部に籠もった湿気を排除する役目も要求されます。
こうした目的に、従来黒っぽい色した厚紙のような「アスファルトフエルト」が使われていましたが、これは雨も湿気も通しません。そこで、最近は湿気は通すが雨は通さない白っぽい色の「透湿防水シート」が使われるようになりました。
サイデングや磁器タイルは水を弾く性質を持っていますが、モルタル塗、パワーボード、コンクリートの打ちっ放し工法等は、材料そのものに吸水性があり、じわっと水分を吸い込んでいくので、防水混和材などを混ぜて仕上げ塗装する必要がありますが、下地の防水シートが絶対に欠かせません。
固いものによる突き傷や引っ掻きキズが防水層を傷めます。住宅補償基準では、外壁から雨水の浸入について10年補償をすることにしていますが、防水層を大切に扱い、雨漏りを起こさないようにすることが必要です。
分電盤
各家庭の台所などにあります「分電盤」は電柱等から引き込まれた電気を、幾つかの経路に分配するもので、「配電盤」ともいいます。
電気は数万ボルトの高電圧で発電地から都市に配電し、街の近くの配電所などで数千ボルトに電圧を落とし、更に各家庭には電池柱のトランスで電圧を落として各家庭に配電されます。

工場などでは高圧電気のまま受けて、工場内のトランスなどが入ったキュウビクルで適当な電圧に低圧にして使用されます。しかし、一般家庭では電柱から引き込まれた電気を、そのまま照明用やコンセント、台所など使用場所に応じて、分電盤で分電して配線されます。
通常この分電盤には、50Aのメインスイッチと、幾つかの20Aの漏電遮断器が組み合わされて格納されています。最近はこれらがモジュール化され、大変見やすいようになっています。家庭には低圧電流2200V、105Vのものが送電されてきます。配線は「単相3線式」と「単相2線式」がありますが、空調機などの動力には200V単相3線式の中の2本を使うことでとして利用できます。

ちなみに「V=ボルト」は電気を押し出す力、「A=アンペア」は電気の流れる量、「W=ワット」は電気が仕事をする力、「Wh=ワットアワー」は電気を使った量を表します。

 

 

 

 

 

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